アシスタントのミカコ「先生、ちょっといいですか?」
行政書士の濱西「なんですか。」
ミカコ「クリスマスが近づいてきて、派手にイルミネーションしてる家があるでしょ。」
濱西「あー、ありますね。夜は部屋の電気消してるでしょ。あれって不便じゃないのかねえ。」
ミカコ「どうなんでしょう。試しにこの事務所も派手に飾ってみます?」
濱西「絶対イヤ。他人のために電気代使うなんて、考えられん。」
ミカコ「あたしは皆が喜んでくれればそれでいいけど。」
濱西「・・・、聖ミカコ様、今日の話は以上でよろしいですか。質問ないの?」
ミカコ「ありますよ。相続するとき、どんな財産でも貰えるものなんですか?」
濱西「相続できる財産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。」
ミカコ「例えばどんなのですか?」
濱西「プラスの財産は想像つくと思いますが、土地や建物、自動車、美術品、現金、株式、借地権や借家権もそうですね。」
ミカコ「貰って嬉しいものですね。ではマイナスの財産とは?」
濱西「借金などの債務が一番有名ですが、その他にも、税金だったり、他人の借金の保証義務だったり、色々あります。」
ミカコ「貰って嬉しくないものですね。プラスだけの財産を貰う事って出来ないんですか?」
濱西「出来ないことはないんですが、あまり使われてない制度です。それについてはまた今度。」
ミカコ「ここで話すと、ブログネタが一個減っちゃいますからね。」
濱西「裏事情をばらさないでください。ブログネタって、そんなに簡単に浮かばないんですよ。」
ミカコ「そのために、あたしがいるんじゃないですか。わからないことは質問しますから、ネタに困ることないでしょ。」
濱西「それはどうも。あと相続できない財産ってのもあります。」
ミカコ「どんな財産ですか?」
濱西「一身専属権といって、その人だからこそ持ってる権利のことをいいます。」
ミカコ「例えば?」
濱西「うーん、そうですね。よく使われる例としては自動車の運転免許証とか。」
ミカコ「そんなのあげてしまったら、交通事故だらけになっちゃいますね。」
濱西「あとは、さっきマイナスの財産で借金の保証義務って話をしましたけど、身元保証人というのは一専属権になります。」
ミカコ「違いがよくわからないです。」
濱西「その人だからこそ、っていうのがポイントです。ただ、一身専属権の中にも例外的に相続ができるものがあるので、わからないときは専門家に聞いてください。それでは。」
ミカコ「あっ、逃げた。」