行政書士の濱西「スポーツの冬だねぇ。」
アシスタントのミカコ「またサッカーですか。」
濱西「イタリアデルビーもそうだけど、多分勝てないだろうからね。それよりも今日はシクロクロスの世界戦。明日はスーパーボウル。」
ミカコ「さすが先生が興味持つだけあって、どちらも日本ではマイナースポーツですね。そのあとのオリンピックを挙げないところがさすがです。」
濱西「少し引っかるところもありますが、スポーツイベント目白押しで楽しみだね。」
ミカコ「そんなお楽しみのところですが、最後の遺言書の説明をお願いします。」
濱西「秘密証書遺言ですね。これはほとんど使われていないので、簡単に説明だけしておきます。」
ミカコ「短い説明は大歓迎です。」
濱西「秘密証書遺言は、遺言書を自分で作成(ワープロ可)してこれに封をし、これを公証人に提出し一定の手続きを経て作成する遺言書です。ただし、署名は自分で書き、押印する必要があります。」
ミカコ「手書きじゃなくていいんですか?」
濱西「はい、それに公正証書遺言のように、内容を公証人に言う必要もないので、遺言内容を秘密にすることができます。」
ミカコ「それって、かなり良くないですか?」
濱西「まあ、そこがメリットなんだけどね。」
ミカコ「では、デメリットは?」
濱西「公証役場での手続きが必要なこと、また証人が二人必要なため、費用がかかることですかね。それと原本は本人が持っておかなければならないので、紛失の可能性があります。また、死後は家庭裁判所での検認が必要になります。」
ミカコ「公証役場に出しているのに、検認が必要なのですか?」
濱西「そうです。そして一番のデメリットは、中身が秘密ということは、間違って記載していた場合、その遺言書は無効になってしまうことです。」
ミカコ「公証役場に行って、検認までして無効だったら泣きたくなりますね。」
濱西「だから、ほとんど使われてないんです。専門家もほとんど勧めていないと思います。」
ミカコ「なるほど、遺言書を書くなら自筆証書遺言か、公正証書遺言がいいという理由がなんとなくわかりました。」