アシスタントのミカコ「先生、昨日は研修でしたよね。しっかり勉強してきたんですか?」
行政書士の濱西「もちろん。久しぶりに面白い研修だったよ。」
ミカコ「ということは、そうじゃない研修もあるってこと?」
濱西「そうだねぇ。知ってることばかりの研修だと帰りたくなるね。」
ミカコ「確かに、それは寝ちゃうかも。昨日って農地転用の話でしたよね。」
濱西「そう、事務所の柱の一つにしたい業務なので、しっかり聞いてきましたよ。農地は相続にも絡んでくるしね。」
ミカコ「じゃあ、いい勉強になったったんですね。それを仕事に活かして、あたしの給料上げてくださいね。それでは、今日は質問が来ています。」
~私たち家族は借家に住んでいますが、先日、賃貸借の契約者である主人が亡くなり、家主が引渡しを求めてきました。
私達は出ていかなければならないのですか?~
濱西「ミカコちゃんだったら、この場合どうする?」
ミカコ「そうですね、出て行かないかなぁ。断固反対します。」
濱西「ほぅ、その根拠は?」
ミカコ「この家が好きだからですo(^-^)○ イエイ♪」
濱西「・・・。そんな理由では、誰ひとり説得できんぞ。」
ミカコ「じゃあ、出ていかないといけないんですか?」
濱西「賃貸借契約による借家権などは、財産権として、相続人に相続されます。」
ミカコ「家族はその家に住んでるんだから、出て行かなくてもいいってことですね。」
濱西「そう。さらに、その家に住んでいなくても、賃借権は相続できます。」
ミカコ「じゃあ、堂々と大家さんに対してNOと言えますね。」
濱西「そうなるかな。ただ大家さんには、今後誰が賃借人になるのか、知らせておいた方がいいでしょうね。」
ミカコ「でも大家の娘として言わせてもらえば、その大家さんも出て行けというからには、何か事情があるんじゃないのかなぁ。」
濱西「 多分そうなんだろうね。その辺も含めて話し合ってみて、新しい契約書を交わせると、後々安心ですね。 」